【過去問解説(企業経営理論)】H30 第8問 イノベーション

今日は企業経営理論H30第8問のイノベーションに関する問題について解説します。

 

H30 第8問

企業変革は、経営者にとって重要な戦略的課題である。企業におけるイノベーションと変革に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 企業内起業家制度は、組織内で自律した位置づけと経営資源を与えられるベンチャー・チームを活用することがあり、イノベーションを生み出す企業家精神、哲学、組織構造を内部に発展させようとする試みである。
イ 企業の戦略的な優位を達成するために、製品・サービス、戦略と組織構造、組織文化、技術の変革に取り組む必要があるが、これらの個々の変革は他と切り離して実行でき、各々の変革の結果は相互に独立的である。
ウ 製品イノベーションを戦略的に達成するには、水平的連携が必要となるが、水平的連携は、新製品にかかわる各々の部門が外部環境における関連する領域と卓越した連携を持つことである。
エ 製品イノベーションを戦略的に達成するには、バウンダリー・スパンニングが必要となるが、バウンダリー・スパンニングは、技術、マーケティング、生産の各担当者が、互いにアイデアや情報を共有することである。
オ リエンジニアリングは、事業プロセスの急激な設計変更に対応し、プロセスよりも職務を重視した部門の専門化の取り組みであり、組織文化、組織構造、情報技術に対して逐次的変化を引き起こすため、従業員が不安や怒りで反応する場合がある。

解説

それでは早速各選択肢を見ていきましょう。

選択肢アは、特に間違ったところはなさそうです。
ただ、複雑な言い回しをしていて、ここで絶対に〇とは決めがたい面もあるので、念のため残りの選択肢も見てみます。

選択肢イは、「これらの個々の変革は他と切り離して実行でき、各々の変革の結果は相互に独立的である」とありますが、そんなことはなく、変革には企業の持つ様々な要素が影響します。
そのため、この選択肢は×です。

選択肢ウでは、「水平的連携は、新製品にかかわる各々の部門が外部環境における関連する領域と卓越した連携を持つことである」とありますが、必ずしも外部環境との連携をしなければいけないわけではなく、内部で連携するということもあります。
そのため、この選択肢は×です。

選択肢エのバウンダリー・スパンニングとは、組織の壁を超えるといった意味を持っています。そのため、単に異なる部門間で情報を共有するということではありません。
そのため、この選択肢は×です。

選択肢オのリエンジニアリングとは、業務プロセスを抜本的に見直すことを意味しています。そのため、「逐次的変化を引き起こす」ようなものではありませんので、この選択肢は×です。

以上から正解は選択肢アとなります。

 

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