【過去問解説(運営管理)】R1 第5問 サイクルタイムと最小作業工程数

今日は運営管理のR1第5問について解説します。

R1 運営管理 第5問

要素作業a~gの先行関係が下図に示される製品を、単一ラインで生産する。生産計画量が380個、稼働予定時間が40時間のとき、実行可能なサイクルタイムと最小作業工程数の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕
ア サイクルタイム: 6 分  最小作業工程数: 3
イ サイクルタイム: 6 分  最小作業工程数: 4
ウ サイクルタイム: 9 分  最小作業工程数: 2
エ サイクルタイム: 9 分  最小作業工程数: 3

解説

サイクルタイムと最小作業工程数に関する問題です。
ライン生産のサイクルタイムとは、「生産ラインに資材を投入する時間間隔」になります。また、サイクルタイムは「稼働予定時間÷生産計画量」より短くしないと生産計画で予定した数量が生産できませんし、最も時間が掛かる作業工程と同じかそれ以上に設定しなければ作業がサイクルタイム内に完了できません。

では、サイクルタイムを計算していきましょう。
稼働予定時間÷生産計画量=40(時間)×60(分/時間)÷380(個)=6.3(分/個)
よってサイクルタイムは6.3分以内である必要がありますので、この時点で選択肢ウ、選択肢エは除外されます。
また、最も長い要素作業はaの4分ですから、サイクルタイムは4~6.3分である必要があります。

次に最小作業工程数ですが、各要素作業時間の合計(製品の総工数)をサイクルタイムで割ることで算出できます。
各要素作業時間の合計(製品の総工数)÷サイクルタイム=(4+2+3+1+3+2+2)÷6=17÷6=2.83
よって最小作業工程数は3となります。

これを各要素作業に当てはめてみます。
第1工程:要素作業a→要素作業b(作業時間6分)
第2工程:要素作業c→要素作業d→要素作業f(作業時間6分)
第3工程:要素作業e→要素作業g(作業時間5分)

以上から、正解は選択肢アとなります。

 

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4件のフィードバック

  1. ここは質問できるのでしょうか?

    これはひとつのラインで、ひとつの製品を作っているのでしょうか?
    abeで作った部品(9分)と
    acfで作った部品(9分)と
    adfで作った部品(7分)を
    gで合体させてひとつの製品にする?

    ならば、ひとつの製品をつくるのに掛かる時間は9+2(gです)=11分
    投入タイミング(サイクルタイム)はaに掛かる4分で良いのではないでしょうか?

    それともひとつのラインで3種類の製品を作っているという事でしょうか?

    図を見ても具体的な製品の流れが全くわかりません涙

    1. ご質問ありがとうございます。

      図が枝分かれしているので、「3種類の部品を別々に作って、最後にgで合体させるのかな?」と見えてしまいますよね。ここは、図だけだと少しわかりにくいところだと思います。

      結論からいうと、この問題では、1種類の製品を1本のラインで作っており、その製品1個に対して、a~gのすべての作業を行います。

      図の○は部品や製品ではなく、a~gという「要素作業」を表しています。また、矢印は製品が通る物理的なルートというより、「この作業を終えてから、次の作業をしてください」という順番を表しています。

      具体的には、

      aが終わったら、b・c・dの作業ができる
      bが終わったら、eができる
      cとdの両方が終わったら、fができる
      eとfの両方が終わったら、最後にgができる

      という関係です。したがって、「a→b→e」と「a→c・d→f」のどちらか一方を通るのではなく、両方の作業が必要です。gは、eとfの両方が終わるのを待って行います。

      この問題では、a~gを次の3つの作業場所に振り分けています。

      第1工程:a(4分)+b(2分)=6分
      第2工程:c(3分)+d(1分)+f(2分)=6分
      第3工程:e(3分)+g(2分)=5分

      ここでいう「3工程」は、3種類の製品という意味ではなく、同じ製品を順番に加工する3つの作業場所・持ち場というイメージです。

      例えば、流れ作業を次のように考えてみてください。

      0~6分:第1工程で製品①を作業
      6~12分:第2工程で製品①を作業。その間、第1工程では製品②を作業
      12分以降:第3工程で製品①を作業。その間、第2工程では製品②、第1工程では製品③を作業

      このように、ラインの中では複数の製品を同時並行で作っています。

      製品①だけを見ると、すべての作業時間の合計は
      4+2+3+1+3+2+2=17分
      かかります。

      ただし、ラインが動き始めた後は、別々の工程で製品①、②、③を同時に作業できるため、完成品は6分間隔で出てくることになります。

      つまり、

      17分=製品1個に必要な作業時間の合計
      6分=完成品が1個ずつ出てくる間隔であるサイクルタイム

      という違いです。車の洗車機で、1台目を乾燥している間に、2台目を洗い、3台目を機械に入れられるのと似たイメージです。

      また、「aが4分なので、4分ごとに投入できるのでは?」という点も、とてもよい着眼点です。

      もし第1工程がaだけなら、aは4分で終わります。ただし、今回の3工程での振り分けでは、第1工程はaとbを合わせて6分、第2工程も6分かかります。そのため、4分ごとに製品を投入すると、前の製品の作業が終わらず、ラインの途中に製品がどんどんたまってしまいます。

      サイクルタイムを4分にすること自体は、工程をもっと細かく分け、少なくとも
      17分÷4分=4.25
      より、5工程以上を用意すれば可能です。

      ただ、この問題の選択肢では、6分なら最低3工程で実現できる組み合わせが示されています。40時間=2,400分ですので、6分間隔なら400個生産でき、計画量の380個を満たせます。一方、9分間隔では約266個しか生産できません。したがって、正解は「サイクルタイム6分、最小作業工程数3」のアとなります。

      図の枝分かれは「3種類の製品」ではなく、1つの製品を完成させるために、並行して進められる作業があることを表していると捉えていただくと、わかりやすいかと思います。

      1. ありがとうございます。
        アルファベット間の→は、工程の先行要件を示しているだけ、という事ですね。なので作業の流れは、→に逆行しなければなんでもアリ(ただしサイクルタイムは遅くなる)。
        理想はabcdfeg(cdはdcでも可)ですが、サイクルタイムを気にしなければ、例えばacbdefgでも製品を作ることはできる。
        作業の流れを適切な作業工程としてまとめる事で、最小のサイクルタイムを導き出せる。という理解でよいでしょうか。

        1. ご理解のとおりです。

          この図の矢印は、**要素作業の先行関係(この作業が終わってから次の作業を行えること)**を示しています。そのため、矢印の先行関係を満たしている限り、作業の並べ方や工程への割り付け方には複数のパターンがあります。

          本問では、その制約を守りながら各要素作業を工程に割り付け、所定の生産計画量を満たすサイクルタイムと最小作業工程数を求めることがポイントになります。

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