【過去問解説(運営管理)】R5 第28問(2) 粗利益率、相乗積

今日は、運営管理 R5 第28問(2)について解説します。

運営管理 R5 第28問(2)

下表は、店舗Xにおける、ある期間の商品カテゴリー別の売上高と粗利益率、相乗積を示したものである。この表を見て、下記の設問に答えよ。なお、表内の(値1 )~(値 3 )については、必要に応じて計算すること。

(設問 2 )
 店舗Xにおける販売計画の考え方に関する記述として、最も適切なものはどれか。
 ただし、商品カテゴリーごとの粗利益率は一定で、それぞれの商品カテゴリーの売上は他の商品カテゴリーの売上に影響しないものとする。
ア カテゴリーAの取り扱いをやめると、全体の粗利益率は上昇する。
イ カテゴリーBの売上高が 2 倍になると、全体の粗利益率は上昇する。
ウ カテゴリーCの売上高が 2 倍になった場合は、カテゴリーBの売上高が 2 倍になった場合よりも全体の粗利益高の増加額が大きい。
エ カテゴリーDの売上高が半分になると、全体の粗利益率は低下する。
オ カテゴリーEの売上高が 10 倍になると、全体の粗利益高は 2 倍以上に増加する。

解説

粗利益と相乗積に関する問題です。
まとめシートで以下の通り解説しています。

それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:誤りです。カテゴリーAの粗利益率は25.0%と全体の粗利益率の23.9%より高いため、カテゴリーAの取り扱いをやめると、全体の粗利益率は低下します。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:その通りです。カテゴリーBの粗利益率は30.0%と全体の粗利益率の23.9%より高いため、カテゴリーBの売上高が 2 倍になると、全体の粗利益率は上昇します。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢ウ:誤りです。カテゴリーCの売上が2倍になった場合、粗利益の増加額は90万円×0.4=36万円、カテゴリーBの売上が2倍になった場合、粗利益の増加額は42万円ですので、カテゴリーBの売上高が 2 倍になった場合の方が全体の粗利益高の増加額が大きいといえます。
よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:誤りです。設問1 よりカテゴリーDの粗利益は48万円と分かりますので、粗利益率は48÷240×100=20%となります。カテゴリーDの粗利益率20.0%は全体の粗利益率の23.9%より低いため、カテゴリーDの売上高が半分になると、全体の粗利益率は上昇します。
よって、この選択肢は×です。

選択肢オ:誤りです。カテゴリーEの売上高が10倍になったとき、粗利益は150万円×10×0.12=180万円になり、このときの全体の粗利益は、239万円+180万円=419万円です。
よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢イとなります。

なお、今回は手計算が必要になる選択肢オまで解説しましたが、実際の試験では、全体の粗利益率と比較するだけで選択肢イが正解と求められますので、一旦これで確定させ全ての問題を解き終わってから検算に戻ってくるという方法も良いかと思います。

 

 

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