【過去問解説(運営管理)】R5 第38問(1)販売データ分析

今日は、運営管理 R5 第38問(1)について解説します。

 運営管理 R5 第38問(1)

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

独自のオンラインサイトでネットショップを運営している、ある小売業の一定期間における顧客の購買状況を確認したところ、この期間におけるユニークな全購買者数は 144 人であった。
当該ネットショップの取り扱い商品のうち、A~Dの 4 つの商品についてのみ考慮すると、その購買状況は下表のとおりであった。また、商品Aまたは商品Bを購買している顧客は、商品Cや商品Dの購買はなかったとする。この小売業では商品A~Dについて、全購買者数をベースとした商品購買における相関ルールを検討し、今後の商品プロモーションに活用したいと考えている。

(設問 1 )
 以下の記述のうち、最も適切なものはどれか。
ア 支持度(サポート)の値は、商品Aと商品Dで同じである。
イ 商品Aからみた商品Bの信頼度(コンフィデンス)は、商品Bからみた商品Aの信頼度(コンフィデンス)より大きい。
ウ 商品Aと商品Bのジャッカード係数は、商品Cと商品Dのジャッカード係数より小さい。
エ 商品Bの支持度(サポート)の値は、 4 つの商品の中で最小である。
オ 商品Cからみた商品Dの信頼度(コンフィデンス)は、商品Dからみた商品Cの信頼度(コンフィデンス)より小さい。

解説

販売データ分析から、マーケット・バスケット分析に関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。

まずは、A~Dに関する購買人数について、以下のベン図で整理してみます。


こちらを踏まえて選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:誤りです。
⽀持度=特定商品または商品の組み合わせの購買数÷全体の購買数で求めることが出来ます。
Aの支持度:36÷144

Dの支持度:34÷144

となりますので、それぞれの値は異なります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:誤りです。
信頼度=A とB 同時購⼊の購買数÷商品A(またはB) の購買数 で求めることができます。
ということは、AとBのうち分母になる値が小さい方が全体の値が大きくなります。

信頼度A→B:10/36
信頼度B→A:10/24 
ですので、商品A→Bの信頼度の方が小さくなります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:誤りです。
ジャッカード係数は、販売データ分析の過去問でもあまり見かけることが無いので戸惑った方も多いかと思います。

ジャッカード係数とは、ざっくり言うと二つの集合がどのくらい似ているのか表す指標です。

商品Aと商品Bのジャッカード係数=商品Aおよび商品Bの購入数÷商品Aまたは商品Bの購入数 で表すことが出来ますので
10÷50=0.2となります。

同じように、商品Cと商品Dのジャッカード係数=商品Cおよび商品Dの購入数÷商品Aまたは商品Bの購入数 ですので
8/52=0.153…
以上より、商品Aと商品Bのジャッカード係数は、商品Cと商品Dのジャッカード係数より大きくなります。
よって、この選択肢は×です。

知らない方は一旦パスでもOKです。

選択肢エ:その通りです。
商品Bの支持度=24÷144
商品Dの支持度=26÷144
AとDの値は選択肢アで求めていますので、全ての値の中で商品Bの支持度が最小ということがわかります。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢オ:誤りです。
信頼度=CとD 同時購⼊の購買数÷商品C(またはD) の購買数 で求めることができます。

信頼度A→B:8/26
信頼度B→A:8/34
ですので、商品C→Dの信頼度の方が大きくなります。

よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢エとなります。

尚、本問は計算が多いのでコツとしては計算が簡単な選択肢アとエを先に解くことがよいでしょう。

 

 

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