【過去問解説(情報)】H24 第1問 半導体を利用した記憶装置

今日は情報のH24第1問について解説します。

H24 情報 第1問

コンピュータには様々な記憶装置が使用されている。そのうち、半導体を利用した記憶装置は処理速度や信頼性に影響を与えるなど、重要な役割を担っている。用途に適した半導体の記憶装置が装備されたコンピュータを選択できるように、その特性を把握しておくことが必要である。
半導体を利用した記憶装置の特性に関する記述として最も適切なものはどれか。

ア RISC型プロセッサの主記憶装置はSRAM を使用し、CISC型プロセッサではDDR-SDRAMを使用しているので、RAMを増設する場合はメモリの種類を確認する必要がある。
イ 主記憶装置として利用するRAMにはメモリインタリーブに対応したものと対応していないものがあるので、RAMを増設する場合はこの点を確認する必要がある。
ウ 信頼性が高いコンピュータが必要な場合は、ECCによる誤り訂正機能がついたRAM が装備されたコンピュータを使用することが望ましい。
エ マスクROMは電源を切っても記憶内容が保持され、また、内容の消去や書き込みが可能なので、バージョンアップが必要なBIOS の記憶に向いている。

解説

半導体を利用した記憶装置に関する問題です。

それでは早速、各選択肢を見ていきましょう。

選択肢アの「RISC(Reduced Instruction Set Computer:縮小命令セットコンピュータ)」とは、単純な機能を持つ少数の命令語のみを実装して実行効率を向上させる考え方に基づくプロセッサで、携帯情報機器に使用されることの多い英ARM社のものが有名です。一方で「CISC(Complex Instruction Set Computer:複合命令セットコンピュータ)」は、従来型の不揃いで高機能な命令セットを用いるプロセッサで、PCに使用される米Intel社のものが有名です。どちらのプロセッサも主記憶装置としてDRAMを使用しており、RAMを増設する場合にはDRAMを選択します。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イの「メモリインタリーブ(memory interleaving)」とはRAMへのアクセスを高速化する手法の一つで、複数のメモリ装置(メモリバンク/メモリモジュール)をまたぐようにメモリアドレスを割り当てて読み書きを並列に行う方式です。この機能はメモリコントローラで実現するために、RAMには対応・非対応の区別はありません。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウの「ECC(Error Checking and Correcting)メモリ」は、メモリ上で発生したデータのエラーをチェック・修正をする機能を持つメモリです。高い信頼性が要求されるサーバーや、研究用・産業用のワークステーションで使用されます。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢エの「マスクROM」は、電源を切っても記憶内容が保持される不揮発性のメモリですが、ROM(Read Only Memory)の名前の通り内容の消去や書き込みができません。BIOSなどで後から内容を書き換える(アップデートする)必要のあるものにはフラッシュメモリが使用されます。
よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢ウとなります。

 

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