【過去問解説(経営法務)】R4 第8問 産業財産権

今日は、経営法務のR4 第8問について解説します。

 経営法務 R4 第8問

産業財産権法に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 意匠法には、国内優先権制度が規定されている。
イ 実用新案法には、出願公開制度が規定されている。
ウ 商標法には、出願審査請求制度が規定されている。
エ 特許法には、不実施の場合の通常実施権の設定の裁定制度が規定されている。

解説

産業財産権に関する問題です。
まとめシートでは経営法務は横串をさして覚えることをおススメしています。

今回の選択肢についてまとめると以下のようになります。

本編でも、4つの産業財産権を比較しながら覚えられるように図解を入れています。

それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:誤りです。国内優先権は特許権と実⽤新案権に認められています。国内優先権とは、⽇本国内で先に出願した特許等の内容について、出願から1年以内であれば、先に出願した特許等の出願⽇などについて優先的な扱いを受ける権利を確保しつつ、内容を改良することを認める権利のことです。国内優先権は、既に出願した発明に追加したい項⽬がある場合や、複数の発明を1つにまとめたい場合な
どに活⽤されます。

よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:誤りです。出願公開は特許にのみ認められています。出願公開とは、通常特許の出願⽇から1年6か⽉経つと公開特許公報に出願の内容が⾃動的に公開されることです。出願公開までの期間は出願⼈(それ以外は不可)による請求で短縮することができます。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:誤りです。出願審査請求は特許にのみ認められています。特許出願において実体審査は、出願審査請求を⾏うことで開始されます。この審査請求は特許出願から3年以内に⾏う必要があり、審査請求がない場合、出願は取り下げられたものとみなされます。この審査請求は審査請求料を負担すれば出願⼈以外でも請求可能ですが、審査請求が出願⼈以外からされた場合、出願⼈には特許庁⻑官から通知がなされます。また、審査請求は取り下げることができません。
よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:その通りです。裁定通常実施権は特許にのみ認められています。裁定通常実施権とは、特許庁⻑官または経済産業⼤⾂の裁定で強制的に設定できる通常実施権で、⾃⼰の実施のための場合、公共の利益のための場合、3年以上不実施の場合に認められる通常実施権のことです。
よって、この選択肢は〇です。

以上から、正解は選択肢エとなります。

経営法務の暗記のコツについては、こちらの動画でもご紹介しています。
是非参考にしてみてください!

【中小企業診断士試験】東大卒が語る!暗記のコツ ①経営法務 第009回

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