【過去問解説(経済学)】R3 第7問 貨幣乗数

今日は、経済学 R3 第7問 について解説します。

 経済学 R3 第7問

貨幣乗数に関する記述として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。

a マネー・ストックが 1 単位増えると、マネタリー・ベースはその貨幣乗数倍だけ増加する。
b 金融機関の準備率が高くなると、貨幣乗数は小さくなる。
c 現金よりも預金で通貨を保有する傾向が高まると、貨幣乗数は小さくなり、マネタリー・ベースの増加に伴うマネー・ストックの増加の程度も小さくなる。
d 中央銀行は、マネタリー・ベースのコントロールを通じて、マネー・ストックを調整する。

〔解答群〕
ア aとb
イ aとc
ウ bとc
エ bとd
オ cとd

解説

貨幣乗数に関する問題です。
まとめシートで以下の通り解説しています。

それでは選択肢をみていきましょう。

:誤りです。ハイパワードマネーが何倍のマネーサプライ(貨幣)を作り出すかを⽰す乗数を貨幣乗数もしくは信⽤乗数といいます。
よって、この選択肢は×です。

:その通りです。上のまとめシートの貨幣乗数の式より、金融機関の準備率が高くなると、貨幣乗数の分母のR/Dが大きくなるため、貨幣乗数は小さくなります。
よって、この選択肢は〇です。

:誤りです。貨幣乗数の式、m=(c+1)/(c+r)で考えた場合、現金よりも預金で通貨を保有する傾向が高まると、貨幣乗数は大きくなり、マネタリー・ベースの増加に伴うマネー・ストックの増加の程度も大きくなります。
よって、この選択肢は×です。

:その通りです。⽇銀が直接供給している貨幣のことをハイパワードマネー(マネタリーベース)といいます。マネーサプライ(マネーストック)とは、ハイパワードマネーを基にし、信⽤創造によって⽣み出された貨幣のことです。よって、マネタリー・ベースのコントロールを通じてマネー・ストックを調整することができます。
よって、この選択肢は〇です。

以上から、正しい組み合わせはbとdですので
正解は選択肢エとなります。

 

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